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【活動報告】弊社代表の西山、理学療法士の西林が「愛媛助産師会春季研修会」で講義を担当しました

2025年6月1日(日)、弊社代表の西山と理学療法士の西林が、愛媛県助産師会主催の「令和7年度 愛媛助産師会 春季研修会」にて講義を担当させていただきました。
本講義は、愛媛助産師会総会の後に実施され、「分娩期に役立つフィジカルアプローチ」をテーマに展開いたしました。「分娩期を中心に捉えた際、なぜ運動が必要なのか」「どのような視点でアプローチを行うと効果的なのか」といった観点から講義を行い、後半の実技パートでは、講義内容を実際の運動指導にどのように落とし込むかを体感いただくため、50分間のレッスンを実施いたしました。
愛媛県では昨年、県内の愛媛県立医療技術大学にて特別講演を担当させていただいた経緯もあり、今回の研修会には前回に引き続きご参加くださった助産師の方々もいらっしゃいました。産前産後の身体や運動に関心を寄せてくださる助産師の皆様と再びお会いできたことを、大変嬉しく感じております。

講義構成に込めた意図や想い
講義内容のご紹介
maemo atomo 代表 西山 夏実
今回の講義では、分娩期の始まりにあたる胎児の分類と第1回旋に焦点を当て、第1分類や屈位がどのような原理で起こるのかについて解説いたしました。さらに、第2分類や反屈位が生じる背景を踏まえ、それに対するフィジカルアプローチを、運動学および解剖学の視点からご紹介しました。
また、出口部の拡大に関わる仙骨や尾骨の可動性については、実技を交えながら実際に身体を動かしていただくことで、より深い理解を促しました。加えて、骨盤底筋群や会陰裂傷・会陰切開との関連性、さらには呼吸とのつながりについても、助産師の皆様が日々の現場で直面される課題を意識しながら、実践に活かしやすい内容となるよう構成いたしました。

実技パートのご紹介
maemo atomo 理学療法士 西林 結衣
今回の実技では、日頃スタジオやオンラインで妊婦さんに提供しているレッスンをベースに、50分間のプログラムを実施いたしました。分娩をスムーズに進めるために、妊娠中に柔軟性が求められる筋肉や、正しく機能させるべき筋肉について解説を交えながら、実際に身体を動かしていただきました。
レッスンの構成にあたっては、妊娠中に生じる身体のバランスや動作パターンの変化に着目し、妊婦さんにとって安全かつ効果的な運動となるよう配慮しました。また、筋力や筋持久力を高めるレジスタンストレーニングと、有酸素運動の要素をバランスよく取り入れ、妊娠期に必要とされる身体づくりをサポートする内容となるよう意識しました。

講義を終えていただいたご感想
今回の講義では、呼吸や骨盤底筋群の“現在の状態”を客観的に捉えていただくことを目的に、セルフチェックの時間を設けました。うまく機能していない場合に考えられる要因についても簡単にご紹介し、その後、実際にエクササイズを行っていただきました。運動後には再度ご自身の状態を確認していただくことで、変化を実感していただけるよう構成しました。
「運動後に骨盤底筋群の動きがわかるようになった方はいらっしゃいますか?」という問いかけに対しては、多くの方が手を挙げてくださり、身体の変化を実感していただけたことが伝わってきました。

質疑応答の時間には、講義内容に関するご質問に加え、プレコンセプションケア、産後の母乳育児、学生の実習指導、妊娠中の長期入院、分娩時の回旋異常や無痛分娩など、現場で直面されている多様なテーマについて、活発なご質問をいただきました。皆様が日々の助産ケアに本講義の内容を活かそうとされている姿勢が強く感じられました。

また、講義終了後には「もう一度お産の現場に立ちたいと思った」と感想を寄せてくださった助産師の方もおられ、助産師という職業が、産前産後の女性を支えたいという熱い想いに満ちていることを改めて実感いたしました。そして、そのような素晴らしい助産師の皆様の「ワクワク感」に少しでも寄与できたことを嬉しく思います。
参加してくださった助産師さんの声は、こちらもご参照ください。
https://maemo-atomo-studio.com/news-column/2025/06/18/4674/
講義を終えて
改めまして、このたび貴重な機会を賜りました愛媛助産師会の皆様に、心より御礼申し上げます。本講義にてご紹介させていただいた視点が、助産師の皆様が日々のご業務の中で抱えておられる課題の一助となっておりましたら、幸いに存じます。今後とも、maemo atomoは「産前産後の健康を守り、もうひとり産みたいと思える社会」の実現に向けて、尽力してまいります。
#助産師
#妊娠中の運動
#出産のためにできること
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