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帝王切開になるのはどんなとき?リスクを下げる方法は?
目次
1・帝王切開でのお産が増えている
2・帝王切開になるのはどんなとき?
3・運動をすることで帝王切開のリスクを下げられる?
4・maemo atomo studioについて
帝王切開でのお産が増えている
近年、帝王切開での出産は
増加していると言われています。
厚生労働省によると、
全分娩における帝王切開の割合は、
平成2年では全分娩のうちの 9.8%でしたが、
令和2年には全分娩のうちの21.6%と、
大幅に上昇しています。
全分娩のうちの5件に1件は
帝王切開術での出産ということになります。
今日は
どんなときに帝王切開になるのか、
リスクを下げる方法はあるのか、について
助産師が簡単に解説をしていこうと思います。
帝王切開になるのはどんなとき?
帝王切開になるには、
“医学的適応”と呼ばれる理由があります。
たくさんあるので、
主なものを簡単に説明していきます。
・前置胎盤、低置胎盤
子宮口の上や近くに胎盤があるため、
お産のときに子宮の入り口が開くと
多量出血の可能性があります。
帝王切開をすることで
安全にお産をすることができます。
・狭骨盤、児頭骨盤不均衡
お母さんの骨盤よりも
赤ちゃんの頭の方が大きいと
産道を通って出てくることができません。
帝王切開をすることで
赤ちゃんは産まれてくることができます。
・骨盤位(逆子)
赤ちゃんは頭が1番大きいため、
頭が出てくるのが1番最後になり
そこでつっかえてしまうと、
赤ちゃんの命の危険があります。
帝王切開であれば
安全にお産をすることができます。
・多胎妊娠(双子以上)
お腹の中の赤ちゃんの向きなどにもよりますが、
分娩以外にもリスクが大きいため
帝王切開でのお産の方が安全な場合があります。
・お母さんの持病や合併症、赤ちゃんの先天性の疾患
お母さんや赤ちゃんの身体が
妊娠や経膣分娩に耐えられない場合、
子宮筋腫など産道を通ることができない場合、
子宮の手術歴がある場合は、
帝王切開をすることで
安全にお産をすることができます。
・分娩進行中の緊急事態
赤ちゃんの心拍の低下やお母さんの状態の悪化、
お産が進まずに経膣分娩ができないと判断をした場合、
子宮の中で感染が起こってしまった場合など、
経膣分娩の予定であっても、
お母さんと赤ちゃんの命の安全を第一優先して
緊急での帝王切開となる可能性があります。
帝王切開となるには必ず理由があり、
判断が遅れることで
お母さんや赤ちゃんの命が危険にさらされることもあります。
帝王切開は決して
楽なお産ではありませんし、
「残念」でも「かわいそう」でもありません。
そのあとの
親子の関係にも何の関係もありません。
お母さんと赤ちゃんが無事でお産を終えるために、時には必要な判断であり、命を守る手段です。
自分のためだけではなく
誰かのために命をかけて手術をするのは、
移植のドナー手術と帝王切開だけだと
言われています。
大切なことはどんな方法で産むかではありません。
お母さんと赤ちゃんが2人とも無事で
お産を終えられることです。
運動をすることで帝王切開のリスクを下げられる?
妊娠も出産も、
何が起こるか本当にわかりません。
妊娠したすべての女性に
帝王切開の可能性があります。
しかし、運動をすることで
合併症のリスクを下げられ、
経膣分娩率が上昇すると言われています。
WHOの身体活動・座位行動ガイドライン
(日本語版)を紹介します。
「妊娠中・産後の身体活動により、
妊娠高血圧症、妊娠糖尿病、過剰な体重増加、
分娩合併症および産後うつ、新生児合併症のリスクを減少させることができる。
出生体重への悪影響や死産のリスクの増加はない。」
と明記されています。
そして、週に150分以上の
中強度の有酸素性の運動に加えて
筋肉を鍛える運動やストレッチを行うことが
推奨されています。
しかし、
推奨量を満たしていない場合でも、ある程度の身体活動により健康効果が得られること、
“少しの身体活動でも、何もしないよりは良い。“
とも記載されています。
また、帝王切開になったからといって
妊娠中に行った運動が無駄になることは
決してありません。
運動により身につけた身体の柔軟性や背骨の動き、
正しくインナーマッスルが機能すること、
妊娠中の自分の身体やお腹の中の赤ちゃんと
向き合いながら身体を動かした時間。
これらは
産後の合併症を予防し、身体の回復を促し、
気持ちを前向きにさせ、
育児を行っていく上でも役に立ちます。
maemo atomo studioについて
maemo atomo studioは
運動効果の科学的エビデンスを研究・検証し、
助産師と理学療法士が連携して
正しい知識をみなさんへ届け、
適切な運動を提供していけるように
取り組んでいます。
運動によるリスクの上昇は指摘されておらず、
禁忌がない場合は、
運動をすることが推奨されています。
ですが、運動をしたからといって
100%スピード出産になるわけでも、
100%経膣分娩になるわけでもありません。
大切なことは
どんな方法で産むかではなく、
“どんな気持ちで赤ちゃんを迎えられるか”
だと思っています。
わたしたちは
たくさんの妊産婦さんに関わり、お産に立ち会い、
怖い場面も、どうすることのできない辛さも
経験してきました。
「母児が無事であることが当たり前ではない」
という瞬間にいくつも立ち会いました。
合併症で命を落とす方を
減らしたい。
マイナートラブルで
妊娠生活を自分らしく過ごせない方を
減らしたい。
人生で1番変化の大きい妊娠期間に
いつでも相談できる場所を作りたい。
お産に向けて必要な身体や心の準備に
寄り添える場所を作りたい。
いのちがけで未来をつくる女性の
ベストパートナーになっていきたい。
maemo atomo studioには
そんな思いのスタッフが集まっています。
maemo atomo studioは、
産前産後に特化した
助産師・理学療法士のみが在籍しています。
運動や身体のことはもちろんのこと、
妊娠中のあらゆる不安やお悩みも
サポートさせていただくことができます。
maemo atomo studioを
妊娠中のパートナーとして、
お産に向けた身体と心の準備をしませんか。
スタジオでみなさまをお待ちしています。
次回のblogで
帝王切開でお産をされた方へ
maemo atomo の助産師
3人からのメッセージを紹介いたします。
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